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2012年11月26日 (月)

工場の出口「テロルとそのほか」プロセス共有チケットでの稽古見学

2012年11月24日午後、都内某所にて、
工場の出口「テロルとそのほか」のプロセス共有チケットでの
稽古見学を体験させていただきました。

プロセス共有チケットというのは

「すべての稽古プロセス、劇場入り後のすべてのプロセスに参加できるチケットです。(劇団HPより)」

ずっと興味があって観に行きたいと思いつつ、予約をした後も、時間が取れず機会がなくて・・・。
やっと念願がかないました。

4時間弱、稽古を拝見したのですが、その時間があっという間。
シーンの面白さに圧倒され、本番への強い期待が生まれ育ちました。

(ネタバレは一切ないよう留意しておりますが、この先には、読む方に公演に事前の印象を与えるリスクを含んだ部分があります。ご承知おきください。)

脚本・演出:詩森ろば

出演:浅倉洋介、有吉宣人、生井みづき、西村壮悟

お伺いした時には、
稽古自体の打ち合わせのようなものが行われていて。
部屋の隅の方で台本を拝見させていただきながら、
その空気の密度に次第に取り込まれていく・・・。
想像していたよりは和やかな雰囲気でありつつ、
でも、そこにはふくよかなテンションがあって。

やがて、実際の演技の稽古が始まります。

観る側「物語」の概要はすでに劇団HPに公開されています。
でも、実際に稽古を拝見させていただくと、
それは設計図みたいなものであることがわかる。
シーンが繰り返し試みられていく中で、
役者たちの動作が次第に解像力を持ち始め、
空間に風景が生まれて。
読ませていただいたばかりの台本の
台詞を追認していたような感じが、
たちまち台詞は土台に過ぎなくなり、
そこに組み上げられるものにぐいぐいと取り込まれていく。

これまでも、演劇のWIPや公募の形での公開稽古は何度か拝見したことがあり、
そのたびに、驚きを感じていたりもしたのですが、
今回のように、こちらから時間を決めて訪問し、
台本を拝見しながら
場が生まれていくを観るのは初めて・・・。
台本をざっと読ませていただいた時のイメージが
役者たちのお芝居で、
新たなものとして一気に立ち上がるインパクトに息を呑み、
その色が、繰り返しのなかで細微に変化し、
解像度を上げていくことに目を瞠る。

その進捗も一直線ではなく、
スイッチバックのように、前進と時に後退を繰り返しながら
進んでいきます。
役者たちと演出家が、その中から拾い上げていくものが、
場の密度や解像度をさらに研ぎあげていく。
で、そこから、台本や稽古の最初の部分では見えなかったニュアンスが
魔法のように現れてくるのです。

気が付けば、もう完全に前のめりになって、
目の前で生まれ育っていくものに喰いついてしまっておりました。

拝見した場面は3つでしたが、
どのシーンにも、観る側から、
刹那に受け取るものと、
その印象から次第に広がっていくものと、
後に残る感覚をそれぞれに導き出すような奥行きがあって。

良い舞台って、観終わってもう一度観たくなるのですが、
この作品は、シーンとしてすでにその吸引力を内包している気がする。
もちろん、稽古の段階ということで、
一つのシーンにも密度のばらつきがあったり、
やってくるものがもやっとして、
ダマのように感じる部分もあったりはするのですが、
でも、観る側を引き入れる力は、
すでに幾重にも存在していて。
本番を観ることが本当に楽しみになったし、
加えて、稽古で切り出されたニュアンスにも
深く捉われたことでした。

ちなみにこの日の午後の見学者は私一人・・・、
なにかとてももったいなく思えた。
まあ、観客が稽古場に足を運ぶということには
尋常ではない敷居の高さがあったりもするのですが、
実際に伺ってみて、稽古場の隅で稽古を拝見させていただくことへの、
負荷はまったく感じませんでした。
今回のように作り手にチケットの券種に取り込んで
オフィシャルに演劇の稽古を観る機会を作ってもらえることは
かなり稀有なことだと思うし、
稽古を邪魔しないという配慮さえ忘れなければ、
本当に得難い体験ができるわけで・・・。

少なくとも私にとっては、
演劇という表現の立ち上がるグルーブ感のようなものを体感できる
新たで貴重な経験でありました。

劇団のサイトは以下の通り

http://windyharp.org/factory/index.html

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