バナナ学園純情乙女組「バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!」筋力アップで昇華した表現(少し改訂)
2011年10月26日ソワレにて、バナナ学園純情乙女組「バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!」を観ました。
会場は池袋シアターグリーン大。
「おはぎライブ」形式のパフォーマンス」でしたが、
従前の公演に比べて、、
なにやら出演者の筋力が一層アップしているように感じて・・・。
また、一味変わったライブを楽しむことができました。
(ここからは一応ネタバレがあります。十分にご留意くださいませ。)
構成・演出 二階堂瞳子。。
舞台にはがっつりとビニールが敷き詰められて
完全防備の様相、
早めに入場できたのですが、
さすがに1列目に座る勇気はなく
2列目の通路側へ。
でも、その席でも
油断がならないくらいにいろいろなものがやってきて
ほんと、がっつり楽しい舞台でありました。
バナナ学園の劇団員については
あちらこちらの客演などを観て、
パフォーマーとしての側面ばかりではなく
ひとりひとりの舞台俳優としての秀逸さを知っているし、
客演陣にしてもそれはおなじことで、
他の舞台での印象が強く残っている
役者さんも多く出演されているのですが、
でも、昔、この集団を観た時に感じた
彼らが、役者の部活というか、
お遊びでやっているという感じは
もはやまったくなく、
バナナ学園というメソッドのために
別の筋肉が鍛え磨きあげられているように思えて・。
今回はその蓄積が、
舞台上のパフォーマンスの力を、
もう一段踏み上がらせた感じがする
以前の公演と比べても、
個々のパフォーマーたちの動きに、
もたつきや無駄がなくなり
その分舞台上で観客に見せる動きに
凄味が増した印象。
ひとつの所作から次の動作へ移る時の緩慢さがなくなり
筋肉が支えるような動きの切れがあるから
よしんばカオスが作られていても
そこに掴みどころのない膨らみだけではなく
恣意的な表現の力を感じることができるようになった・・・。
衣裳や道具立て、個々の刹那の表現もくっきりとして決まる。
それは、通路などでのパフォーマンス(?)にも言えることで、
シーンごとに舞台にリンクして、
投げっぱや空振りにならず
一つずつの表現(?)がなされていたように思えて。
まあ、従前の王子小劇場でのように
オールスタンディングの観客側を丸ごとかき回すような荒技は
劇場の構造上難しかったのかもしれませんが、
それでも、この集団ならではのパワーが生み出す
溢れだすような感情や高揚、
さらには混沌や、そこから昇華したペーソスまでを
腰を据えてしっかりと受け取ることができた。
さらには、舞台の外側のこと、
たとえば、スタッフワークなどの洗練もあって
作り手が留まらずに「バナナ学園」を
進化させていることを感じる公演でもありました。
まあ、今回はいつもにも増して飛来物も多く、
水の量も前回の5割増しの印象。
でも、それをわくわく感に変えるだけの熱が
出演者によってしっかり醸し出されているから
それが表現としてきちんと存在している印象もあって。
出演者は以下の通り
自暴自棄★石澤希代子(犬と串) 無我夢中☆粟野友晶(劇団てあとろ50')
百発百中★一色洋平(早稲田大学演劇研究会) 冠婚葬祭☆今野雄仁
不老不死★伊藤今人(ゲキバカ/梅棒) 脱無一文☆大森美里(劇団大森美里)
残虐非道★海田眞佑(劇団ウミダ) 波瀾万丈☆梶井咲希
大胆不敵★大柿友哉(害獣芝居) 傾城傾国☆河嶋遥伽
満身創痍★紺野タイキ(FLIPLIP) 臥薪嘗胆☆郷家真之(劇団S.A.R)
頭脳明晰★榊菜津美 一発逆転☆小林和也
勇猛果敢★高橋宏行 落下彼氏☆小林由紀
外柔内剛★高村枝里 才色兼備☆佐野恵子
超素敵顎★佐賀モトキ 文武両道☆戸谷絵里
欲求不満★だてあずみ。(TRAPPER/Minami Produce) 弱肉強食☆中峰健太(東京バンビ)
眉目秀麗★成田里奈 威風堂々☆古川侑
支離滅裂★服部由衣 七転八起☆保坂藍
温故知新★引野早津希 神出鬼没☆松崎浩太郎
豪華絢爛★間野律子(東京デスロック) 百戦錬磨☆森一生
日進月歩★三科喜代 正々堂々☆山岡貴之
品行方正★三塚瞬 閑話休題☆山田麻子
大器晩成★森川奈津美 天真爛漫☆吉原小百合
魑魅魍魎★山内大輔
酒池肉林★吉原あおい
前に書かれた四文字熟語は当パンや劇団HP上の記述のまま。
★=赤組 ☆=白組、組分けはロールの一部でしかないのですが・・・。
彼らの筋力、
公演中にさらに鍛えられていくような予感もあって。
できれば終盤にもう一度観たいのですが・・・。
時間が取れるかなぁ。
すべてをしたり顔で分かったといえるような舞台ではないし、
実を言うと好き嫌いははっきり出るタイプのパフォーマンスだとは思うのですが、
私にとっては、わくわくするような嵌り物だということを
改めて実感したことでした。
*** *** ***
この公演、30日に20時からの回があったので、
再見することができました。
初日と比べて、内容もさらに洗練され、シーンごとに切れが生まれていて。
観客を巻き込んでさらに創意や工夫が加わり、
一歩にとどまらず数歩進化した印象。
これだけの表現力があれば、舞台にさらに物語を組み込むことも
十分できるように思いました。(写真について、掲載に問題があるようでしたらご連絡ください。対処させていただきます。
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