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miel(ミエル) #001 『こ こ ち  り』スタイリッシュに潜む深さ

2010年12月23日 ソワレにてmiel「こ こ  ち   り」をみました

会場は板橋のアトリエセンティオ。

スタイリッシュで刺激的な舞台を堪能しました。

(ここからネタばれがあります。十分にご留意ください)

HPより転載

金崎敬江 が 考える 在る 動く 喋る 踊る

出演:柏原直人 齋藤陽介 廿浦裕介(少年社中) 花戸祐介(クロムモリブデン)
百花亜希 菊池佳南(青年団) 金崎敬江 

テキスト提供作家:
  赤澤ムック(黒色綺譚カナリア派)
  上田誠(ヨーロッパ企画) 上野友之(劇団競泳水着/TOKYO PLAYERS COLLECTION)
  加東航(ククルカン) 佐藤久
  ほさかよう(空想組曲) 本田誠人(ペテカン)
 

*** *** 

冒頭から、
舞台の息使いに観る側の呼吸がシンクロするようなところがあって。
気がつけば舞台のリズムに
落としこまれている。

7人の作家達の創作が
完成したものというようは
まるで素材のように料理され
観る側に運ばれてきます。

言葉たちが文字として受け渡されるのではなく
パフォーマーたちの動きや
照明の色調、様々な音・、
それらが重ねられ舞台自体の色合いとともに
ダイレクトに観る側の内に入り込んでくる。
その感じがとても心地よい。

舞台上の感覚がそのまま置かれて
舞台そのものに浸潤されていく感じ。

そこには物語があって・・・。
心地よい切れとウィットを内包し
時にはしなやかにデフォルメされ
紡がれていくストーリーたち。

あるいはひと時に込められたニュアンスの描写があって・・・。
言葉の長さ、重なり、ずれ、繰り返し・・・。
動きからあふれるイメージ、刹那の感触、
動作が言葉を生かし、つなげ、
言葉が動作にさらなる意味を作りだす。
次第に世界が現れていくような高揚感。

それらが舞台のトーンとなり
舞台全体としてのテイストに重ねられ
7つの創作は小皿ではなく、あたかも一皿の料理のように
供されていくのです。

味わいは色とともにそれぞれであっても
観る側とまったくの別世界ではなく
観る側が感じているような範疇に
重なりあっていて・・・。
でも、醸し出される世界は
ベタな言い方だけれど、とてもお洒落な感じがする。

昔の言葉から芽吹く時の広がりが
今に満ちてきて心を奪われたり。

日常のひと時が日々のルーティンを作り
やがて季節となり一年の巡りへと導かれたり。
ことばや動作のシークエンスに
観る側のなにかが解き放たれ
共振をして、
なにかを解放していく。

初日ということもあってか
パフォーマンスとして、
昇華していく余地もいくつか感じました。
すべてとはいわないけれど、
たとえば観る側にとって要になるような部分のユニゾンは
もう一歩緻密に作られた方がよいだろうし
言葉の重なりがさらになるリハリへとつながる場面では
もっと精緻に演じられればとは思う。

でも、そんなことがほとんど気にならないほど
引き込まれる。
しなやかで本当に強いつながれ感が生まれて、
観終わっても、しばらく
その時間に浸っていたい気分・・・。

光の色にも語る力があって。
舞台の白を存分に生きる。
音楽が観る側の想いの手をとり
しなやかにそれぞれのシーンの雰囲気に導いていく。

最後までひたすら見続けて・・・。
振り返れば
この作品の虜になっておりました

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