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穴埋め企画公演「よせあつめフェスタ」#anaume にときめく(注目公演)

それは、5月31日早朝のこと、いつものようにTwitterを観ていたら、あるハッシュタグに目が釘つけになりました。

新宿、シアターミラクルで6月12・13日にキャンセルが入り、それを穴埋めするための公演が企画されつつあったのです。[#anaume]というハッシュタグだったのですが、最初から追っていくとなにかとてもときめくのですよ。まるで細胞が分裂してひとつの生命体を形成する過程を追っていくような感じ・・・。下手なドキュメンタリーを観ているよりずっと面白い。

役者が名乗りを上げ、協力したいという有志が次々と現れ、公演の体をなしていく。本来、観客にはそういう過程など全く見えない部分であるはずなのですが、Twitterでのやり取りの中で、その辺りの流れがオープンにされて、観る側はその進捗にわくわくしっぱなし。

とはいうものの、その時点では公演の詳細が決まるまでには少し時間がかかるかなと思っていたのです。ところがどっこい、こちらの予想をはるかに超えるスピードで演劇関係者の連携がうまれ、公演が体をなしていく。おおまかなスタッフ・キャストが定まり、公演時間や尺までが設定され公示されて、あっという間にCo-richに公演情報が掲載されチケット予約のフォームが用意されていく・・・。現時点では、青のシャベルが目を引くちょっとおしゃれなHP上に、公演詳細がしっかりと示されていて・・・。

よしんば有志のあつまりであっても、それは同時にプロの集まりでもあって、一定のクオリティが担保される中で次々と並行処理されていく様々なことが、観ていて本当に小気味よい。もちろん、お芝居自体も楽しみなのですが、それに付随するさまざまなことが創意とスキルを持って形になっていく姿も、グルーブ感すら感じる質感を持っていて、ツイッターを介して接するだけではまってしまう・・・。

こういう、勢いを持って立ち上がっていく企画っていうのは、それだけで人をひきつけ浮き立たせるのです。去年の秋、池袋演芸場夜席のスケジュールが一晩だけぽっかりと空いてしまった時、「男なら人助け」というタイトルで、白酒、花緑、喬太郎といった腕の立つ噺家が入場料「志」で公演をうち、劇場にはいりきれないくらい人を集めたことを思い出したり・・・。

この先、企画がどんなふうに進展していくのか、どんなアイデアが生まれていくのかが知りたくて、会社でも休み時間ごとにまたツイッターをのぞいてしまう。

「災い転じて」というと語弊があるのですが、劇場でのキャンセルあら始まったこの公演、作る側だけではなく観る側にもいろんな楽しさを与えつつ、どんどん進化して本番という果実を実らせるのだろうなと・・・。

これに立ち会わない手はありません。というわけで、内容も知らないままのお勧め。いずれにしても、気づいてから数日、目が離せない公演になりました。

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