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キャンディーズの時代

お正月休みが終わって、一日仕事にいってまた3連休。

いろいろとPSXにとりためたものを見ていて、「キャンディーズ特集(NHK BS2)」の再放送分にはちょっと感動しました。

もう、30年近く前の話なのに、3人であることの力、個性が融和することの魅力、そしてその時代の安らぎのようなものがこの番組から見事に伝わってくるのです。

何度見ても驚くのが映像から伝わってくるステージでの迫力、魅力・・・。3人の女性が歌うことで伝わってくる理屈を抜きにした魅力のようなもの。70年代から80年代初頭にかけてのアイドル振りというのは一種独特で同時に非常に強いインパクトを与えてくれることを再度思い知らされました。

アイドル振りの魔力を一番最初に認識したのはナイロン100℃の「1979」という芝居でだったのですが、当時のキャンディーズのライブでの引力はあんなものではなかったのでしょうね・・・。それはブロードウェイのダンサーたちから比べると子供だましのようなダンスだし、歌だって瞠目するほど上手なわけではない。ダイアナ・ロスとシュープリームスのほうがステージの迫力もずっとあったに違いない。でも、伊藤蘭・田中好子・藤村美樹というそれぞれの個性がしっかりとあり、それらがシンクロしていく魅力というのは映像であっても言葉で表せない何かを持っているのです。(ちなみに1979では松野有里巳 宮前真樹 今井佐知子という、アイドル系3人組に所属経験のある3人がアイドル振りで一曲歌う場面があり、思わず見とれてしまいました。) 

さらに、彼女たちの曲っていくつかのパターンのなかで、それぞれに世界を持っていて、単にキャンディーズがいるということだけではなく、いろんな情景が彼女たちの歌から伝わってくる・・・。

「春一番」とか「夏が来た」などのシリーズ。穂口雄右の一連の曲から感じるやわらかい感触、そこに彼女たちの映像や歌声が加わると、ちょっと時間にゆとりがありすぎるような穏やかな日々、ささいな日常のちいさなときめきがふっとこころに戻って、レースのカーテンを揺らす風の記憶がよみがえり・・・。その日々がいとおしく思えてくるのです。

また、「やさしい悪魔」や「罠」のころには、たとえば山口百恵などがそうだったように、歌も振りもコントの間までもしっかりとプロになっていて、後期から最後のころのキャンディーズの映像を見ていると、しっかりと女性の気持ちを伝えることができる歌手になっていた。

今にして思えば、彼女たちにはグループのなかで、一人一人の個性を保ち続ける才能があったのだと思います。一番ライトが当たりにくいといわれていた藤村美樹にしたって、この番組をみる限り、彼女の魅力の発露を伊藤蘭や田中好子に殺されることはなかった。それぞれが自分を殺すことなくお互いの個性をしっかり引き出しあうことができた、ある意味奇跡的な組み合わせだったのかもしれません。

日比谷野音での解散宣言の映像は、この番組で初めて見たのですが、ドラマチックですよね。彼女たちの中では打ち合わせをしていたのでしょうけれど、結局彼女たちの思いは打ち合わせの枠を破壊し言葉を超越して、素の世界でダイレクトに伝わってきましたものね。あのあとのキャンディーズ、「私たちには時間がないのよ」といっていたキャンディーズの日々の輝きは、私の中にもはっきりと残っていますものね・・・。

番組の中で、伊藤蘭がつぶやくように話していた解散宣言の経緯の説得力もすごかった。BS2が以前に放送したザ・ピーナッツの特番で最後に出てくる本人のコメントにも説得力がありましたが、同じようなものを感じます。コントができて歌で観客を捕まえることのできるタレント・・、渡辺プロの手法のひとつなのかもしれませんが・・・、その中で育ったアーティストはある種同じものを見るのかもしれません。

で、思うのですよ。これだけの要素があるのに、なぜ、才能のある人が彼女たちを題材としたミュージカルにしないのだろうって・・・。解散からもうすぐ30年、そりゃ彼女たちはまだお墓に入る歳からは程遠いけれど、でもキャンディーズはミュージカルに仕立てるに十分な伝説になっているように思えるのです。

別に彼女たちの内面をえぐるようなものを作ってほしいわけではなく、彼女たちがステージにいた時代を描くようなショーレビューがキャンディーズナンバーを元にできてもよいのではないかと・・・。そのためのトリガーを彼女たちは山ほど残しておいてくれているのですから・・・

ミュージカルのお手本ともいえるブロードウェイにだってそういう手法のミュージカルはたくさんあるのだし・・・。

たとえば「ジャージーボーイズ」とか、映画になった「ドリームガールズ」とか・・・

根拠もなく、キャンディーズを題材にした、そんなステージを見ることができるのが楽しみでならないのです。

R-Club

PS:ブログではないのですが、キャンディーズが当時行っていたラジオ放送の概略をまとめたHPを発見しました。当時のキャンディーズの雰囲気が伝わってきて興味深いですよ。

http://candies.sound.co.jp/tv-radio/radio/gocan.html

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