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「鹿殺し」ってやっぱりすごい

日曜日に劇団鹿殺しの「僕を愛ちて」を観てきました。

劇場は池袋のシアターグリーン最上階Box in Boxだったのですが、彼らの芝居というか力量にはちょっと小さすぎる感じ・・。結果として劇場内は彼らのパワーが溢れかえることになりました。

それは、芸の深みとか、間のすばらしさとか言われると、もっと良い劇団も多々あるし、芝居自体の構成もまだ良くなる気はするのです。しかし、芝居の出来を、どれだけ効率よく何かを表現されているかという観点ではなく、どれだけのインパクトを観客に与えているかという風に考えると、この劇団の力はちょっと普通の劇団のレベルから超越したものがあります。

まず、比較的キャパの小さい劇場での公演とはいうものの、ぽっと出たばかりの新しい劇団ではなく、役者たちがしっかり場数踏んでいることが、舞台を見てもわかります。一つ一つの所作や舞台上の試みがきちんと芸になっている。まるで歌舞伎の八法を踏むように役者が3人片足とびで演技をする場面があるのですが、その安定感、そろい方、観客が一種の爽快感を味わうほどすばらしい。それ以外の場面でも、役者の動きは切れすぎるほど切れている・・・。こんなに切れのある動きをする役者をみたのって、「天使は瞳を閉じて」のころの第三舞台以来ではないでしょうか・・・。

台詞回しなどは、「もっと丁寧に言えばさらに伝わるのにな・・・」、と思う部分もありましたが、今後大きな劇場で演じることを考えればこのくらいがちょうど良いのかもしれません。

座長の歌にも本当に聞き入ってしまった。カーテンコールの時にもう一曲聞けたらいいのにと思いましたもの・・。細かい曲のニュアンスをごまかしなく歌えるキャパがあるから、聴いているほうはただその歌に自分の感性をゆだねればよいわけで・・・。プロといわれる歌手の方でもこれだけの解像度を持った歌唱ができる方ってそうざらにいるわけではないような・・・。おまけに声の質も、α波が含有されているのではないかと思うほど心地よくて・・・。このボーカルの力があるからこそ、彼女が終盤近くに歌った曲が芝居の中で成り立つのだろうし、成り立つことで芝居のクオリティもぐっとあがった気がします。

たぶん、ここの役者って座長を含めて、能力をもてあましているのでしょうね・・・。そりゃコクーンでやれっていったら無理があるでしょうけれど、シアターグリーンでも、下の大きめの劇場で演じるだけの力は十二分にあるはず。いやいや、それでも彼らは能力をもてあましてしまうかもしれません。

観客としては、なんかものすごく贅沢な空間にいさせてもらった気もするし、同時にもったいないお化けがでそうな気もしたことでした。

次回の公演は夏だそうですが、超お勧めです。

R-Club

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