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かもめ食堂の安らぎ感

「かもめ食堂」という映画を観てきました。
群ようこさんの原作、フィンランドのヘルシンキで
日本人女性が食堂を始めて
次第に軌道にのっていくまでの時間を縦軸に
そこにいろんな人たちが絡んでいくお話です

なんていうんだろう
画面の色がまずよくてね・・・
あれって、やっぱり北欧の空気の関係なのかな・・・
あるいは白夜の光というか緯度の高いところの光って
ああいう感じなのですかねぇ・・・

そのなかで描かれる人たちの
速度がまたよくて・・・
あくせくすることなく、でもきちんと歩いている人たち・・・
3人の日本人の女性達がヘルシンキにやってきた理由や
そこに留まる理由も、
不可思議といえば不可思議なのだけれど
妙に名目をつけた理由よりずっと説得力があって・・・

現地の人との繋がりも
気取りがないところがよくて・・・
みんな最初は遠巻きにながめているだけなのに
たとえば、シナモンロールの匂いに誘われて
店に入ってくるおばさんたちとか
なんか思わずこちらがにこっとしてしまいそう

シンプルだけどおいしそうなメニューは
それだけで物語に十分説得力をあたえていたし
猫を預けられたために帰国できなくなりました・・・
っていうもたいまさこさんの表情がすごい印象的で・・・

ちょうど小林聡美さんが映画のなかで盛り付ける
料理のように
シンプルな理由とちょっとした偶然と
すてきなドミノ倒しのような物語の展開が
バランスよく盛り付けられている映画、
言葉を変えれば
胃にもたれず、でも存在感があって
ふっとまた観たくなるような
ちょっと不可思議で素敵な映画でした

ある意味
The 有頂天ホテルとは対極にある作品だけれど
こういう映画がなにげに現れるなんて
日本映画の実力、なかなかのものだと思います。
The 有頂天ホテルがあってこの映画が同時に上映されていること
それだけで東京の街が素敵に見えたりします

3月20日にチェルキッチュをみて
東京という街の見え方が変わったせいかもしれませんが・・・

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歌舞伎手法の奥深さ

昨日、「決闘!高田馬場」、見てまいりました。
いやーーー、本当に楽しみました。
その前の週が、ポツドールの「夢の城」で
閉塞した空間でのお話でしたから、
この歌舞伎のようなものは
いたく開放的な感じがして・・・

なにせ、恥ずかしながら、歌舞伎ってほとんどみたことが
ありませんでしたからねぇ・・・
まあ、コンサバティブな歌舞伎とはまた違うのでしょうが
(なにせ三谷歌舞伎ですから・・・)
でも、テレビでしか見たことのない歌舞伎の技をたっぷり楽しませていただきました

開演前の場内はなにか業界の方がけっこういらっしゃって・・・

斜め前に座られた立川談志師匠にはびっくり。
至高の芸をお持ちでも、さらに新しいものを吸収していくんですね
名人というものは・・・

そうそう、永作博美さんも私の前を通過されていきましたが
華奢なかんじと美しさにちょっと見とれてしまいました

余談はさておき、本題に戻りますね
正直言うと、ミュージカルのOvertureのような謡曲を聴いたときには
大丈夫かなっておもったのですよ。
なんか、今に迎合しているっぽいというか
伝統芸能には無理があるのではないかって
不安だった。

それが、前半のぐれた中山安兵衛の演技、染五郎の二役と見ていくうちに
なんかグッとつかまれるように舞台に引き込まれて・・・
歌舞伎特有の音の使い方が
物語をくっきりと見せてくれる。
伝統の智恵と言うか・・・
シンプルな物語の枠が、
かえって登場人物の心根を深く見せてくれる。
物語に隈取りをしているようというか・・・
小さな工夫の積み重ねが舞台をしっかり作り上げている感じがする
観ていてどんどん物語に観客を引き込む強さが
この舞台にはある

で、舞台にタメができたところで
そこから走り出した役者たちのすごさ
圧倒的な疾走感、
私の中にあったゆっくりと優美な歌舞伎のイメージを
いっきに吹き飛ばすパワー、スピード感
登場人物が走り出すとき
かれらがぐっと大きく見えて・・・
走り始めると一気に速度が上がる感じ
正面から横、さらに後ろを向いて・・・
そのたびにスピードが上がっていく・・・
走る所作が芸の力で景色を動かすように見えて、見るものを休ませない

高田馬場ですでに始まっている形式美のような殺陣が
走る側の力強さをさらにひきたてて・・・

染五郎が刀を振るう力強さや、力つきかけた安兵衛が
再び走り出すシーンにもうドキドキ。

そして最後のシーンの美しさたるや・・・
もう・・・

1万2000円、安い!

と客に思わせる。


いやあ、まいった

昨日のことなのにちょっと興奮が冷め遣らない感じですが・・・、

とにかく面白かったです

R-Club

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