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12人の優しい日本人の懐深さ

「12人の優しい日本人」、
今日のWOWOWの生中継にはおもわず見入ってしまいました
最初の三谷さんの前説(?)はやっぱりWOWOW用なのでしょうね・・
でも出演者が舞台に現れると拍手が起こったのにはちょっとびっくり
導入の部分での拍手はちょっと役者にとってきつかったかも・・・

まあ、私にとっては数年ぶりに希望したチケットをとり損ねた作品ですから
ちょっと悔しさがありつつ観始めたのですが
本当によい出来で・・・、晩御飯を食べるのも忘れて
引き込まれてしまった・・・・

この作品は舞台と映画で一度ずつ見たことがあります
舞台は再々演、パルコスペースパート3・・・
1992年ごろです。
今回小日向さんがやった9号の役を西村雅彦さんがやっていて
その理詰めでのものの言いようにかなり強い印象がのこっています
今回江口洋介さんがやった11号は野仲功さんだったような・・・

舞台を囲むように客席が作られていて
いまから思えば贅沢な作りでしたね・・・
今回生瀬さんがやっていた2号の役は相島さんでした、
生瀬さんが表現する心の暗部と
相島さんがかもし出していた心の陰影には
異なったニュアンスが感じられて・・・

ひとつにはその時代というものが
芝居の空間に当てた光が違うのかもしれません
また、舞台の生と映像の違いもあるでしょう

でもそこに三谷戯曲の深さという一面もあるような気がします
よい戯曲というのは柔らかくしっかりとした芯を持っているもの・・
今回の芝居を観て、この芝居の懐の深さを思ったのは
私だけでしょうか・・・

たとえば古典落語を聴くように
落ちがわかっていても
物語に惹かれてしまうような・・・

江口洋介の演技に役者としての
立体感がなくても
それが小さいことにすぎないような力が
この芝居には間違いなくあって

たぶん、こそっと録画したものを
再び観たとしても
きっと惹かれてしまうとおもうのです。

これって最高の賛辞かと
思うのですがいかがでしょうか?

R-Club

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