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演劇的政治ショー

やっと夏休みになりました。
学生の方は7月から夏休みでしょうが
会社員でそれをやると、たちまちご飯が食べられなくなってしまいますからね・・・

しかし、世の中も暑いのにどんどん動いていますね・・・
日航機事故からもう20年とか・・・
昔、歴史で昭和になってから第二次世界大戦まで16年と習って
けっこう長い時間がその間に流れていたとばっかりおもいきや
日航機の事故が起こってから現在に至るまでに
昭和は始まり終戦まで迎えているのですものね・・・
千年一日の思い出で毎日を過ごしていると
あっという間に取り残されてしまうということなのかも知れませんね

そういえば、郵政民営化のなかで、郵政民営化に反対した自民党議員の
姿をみていると
歴史に取り残された人々の悲哀を感じてしまいます
なんかちょっとしたドラマを見ているようですものね
今回の一連の政治ショーは・・・
先日の報道ステーションで亀井静香さんのインタビューを聞いていて
この人はだめだと思ったけれど(小泉さんをルール違反と責める自分が
党の規律を乱していることを正当化することのおろかさに気付いていない
点において・・・、さらには世界が日本に対して要求している変革のスピードに配慮しない
愚鈍さにおいて)
小泉さんの自民党に巣くう旧態依然とした勢力に対する大掃除物語に
まんまと乗せられている旧勢力の人たちの姿を見ると
本当に良く出来た小泉純一郎作・演出・出演の小気味よい芝居に
敵役で出演の皆様の大根ぶりが目に付くお話でありました。
まあ、参議院で法案が否決されれば自分達は勝ちだと思ったのでしょうけれどね・・
あの状況で法案を否決するというのは
自分の首に繋がる縄がついていることに気づかずに
縄の反対側が繋がっているボーリングのボールを投げてしまうようなものですからね・・・
こんな思慮のない愚行ってミッキーマウスのCartoonの世界の出来事で
そんな落ちが見えないグーフィーのような人に自分の国を任せるなんて
できるわけないのにね・・・
正直いって報道ステーションに出ていた亀井さんはピエロの役回りで
古館さんの舞台運びに合わせて道化の真髄を見せておりましたが・・・
道化は道化、道化が唯我独尊でえばっているサーカスなんて
誰も見たくはないわけで・・・

それに比べて、衆議院解散時の小泉さんのテレビへの演説は
戦後政治に名を残すであろう名演技でした
芝居でもここ一番きめが必要な場面ってありますよね
あれがまさにそうだったし
小泉さんは当代の勘三郎並にしっかりと舞台を背負って見せましたものね
観客はおもわずおひねりを投げたくなってしまうほど・・・

一方で、今回の法案否決騒動で一番うけてしまったのは民主党のこと
回ってくるお鉢をお約束ってかんじで取り逃がし
そのギャグのあと物語の中心から
民主党さんが見事に吹っ飛んでしまいましたね・・・
自民VS民主の構図でしかも自民は内輪もめ、
これは民主の勝ちに間違いのないところという話が
気が付いたらスポットは自民にしかあたらず
民主の看板は脇の3番目になってしまった

Bob Fosseのミュージカル、「Chicago」の中に「Mister Cellophane」という
ナンバーがあります。
主人公Roxy Heartの旦那が歌うナンバー、
結局だれからも存在を忘れられてしまうような存在というか役回りがあって
その悲哀を歌うのですが
先日Accuradioでこの歌を聞いて
思わず民主党を思い出してしまいました。
岡田さんの生真面目さってどこかRoxyの旦那に通じるようなところが
あるような気がするのですが・・・
でもショーってそのようなキャラクターが拍手を受けるナンバーはあっても
彼を中心には決して回らないのだろうな・・・

今回の選挙の重要さは痛感するし
ここで日本が改革を推進できなければ日本は間違えなく世界からとりのこされる
こともわかっているのですが・・・
なんか舞台に立つ役者に力のばらつきがありすぎて
中心になるべき民主党政権交代物語をを透かして見えるのは所詮
自民党の必殺仕事人物語だし
一時期スポットが当たった郵政民営化反対議員も
結局赤い鼻をつけた道化だってことがばれてしまったし
一方で自民党分裂に関しての小泉主演の物語は出来がよすぎて
結局は引き込まれてしまうし・・・

ほら、大竹しのぶさんが舞台に立つと
周りのトーンは全部彼女の演技にそまってしまうでしょ・・・
それと同じように、よい舞台を維持していくには
もう小泉さんに演じ続けてもらうしかない物語になっているのが
現状ではと感じます

それとも、今回のお芝居で歴史に残るような名演技を見せてくれる役者さんが
ほかにもいるのでしょうか・・・
20年後にも昨日のことのように語り継がれる大芝居はみれるのでしょうか

それならとてもたのしみなことですが
それができる役者って片手で十分あまるほどにしか数えられませんものね
でも意外と楽観できるということは
やっぱり主演の小泉さんの勝ちなのだろうという気がします

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