Seeds
ミュージカル「Fosse」のDVDにはおまけがついています。
Ben Vereenのインタビュー。
Ben Vereenは生でみたことがあって、それは
Grindというミュージカルでした。
ハロルドプリンスのミュージカルにもかかわらず
短期間で終わってしまったのですが
でもブロードウェイのことなんかよくわからないで見たにもかかわらず
彼の印象は強く残っています。
まあ、「All That Jazz」という映画の一番最後の部分で
彼はすばらしい歌を聞かせてくれていましたから
その印象もあったのかもしれません。
DVDはAnn ReinkingやBen Vereenが期間限定で特別出演をしていた時のもので
最後に「Mr. Bojangle」を彼がうたい踊るのを見るだけでちょっと涙ものなのですが・・・
DVDを見るたびにブロードウェイの劇場で
隣に座っていた黒人のお姉さんのパヒュームの香りと
華やかなダンスのシーンの中で
ちょっと前かがみの、だけど軽妙な動きをしていた彼を思い出して
ちょっと不可思議でやさしい、たとえばチキンスープのような香りのする暖かさが
体を満たしてくれるのを感じます
でも記憶は常に人に優しいわけではありません
印象にのこるもの・・・
それが悲しい思いを引き起こすこともあります
ナターシャセブンメンバーのJ氏の
傷害致死事件・・・
カントリーっぽいすごい音楽をうまれて始めて聞いたのは
多分高校生のころみたナターシャセブンのステージが初めてだったとおもうのですが
野外音楽堂の前から3番目でJ氏がフォギーマウンテン・ブレークダウンを
ひき終えたときに見せた笑顔が強く印象に残っています
その後ナターシャセブンが解散し坂庭氏が亡くなり・・・
時間という一直線の流れの中にしかれた迷路が
まるでいたずらをするようにふっと見せてくれたのが
J氏のおこした傷害致死事件に関しての新聞記事でした
学生のときには音楽系のサークルで
彼のギターやバンジョーにあこがれた人が何人もいました
彼らがその記事を見たときどんな思いをしたか・・・
また、8月には鳥取でコンサートが企画されていたようですが
そのチケットを買った方はどんな気持ちになったか・・・
傷害致死であれば
いつかは罪を償ってふたたび観客の前に戻ってこられるのでしょうが
明るい気持ちで観客を酔わせることは
もう難しいのではないかとすら
思います
ちょっとさびしい。
自分が見てきたもの
素敵なものが
時として諸刃の剣になるということでしょうか・・・
それでも
貪欲に素敵なものを見続けようという
意欲を失いたくないとは思いますが・・・
悲しさがこみ上げてくる金曜日のニュースでした
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