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Seeds

ミュージカル「Fosse」のDVDにはおまけがついています。
Ben Vereenのインタビュー。
Ben Vereenは生でみたことがあって、それは
Grindというミュージカルでした。
ハロルドプリンスのミュージカルにもかかわらず
短期間で終わってしまったのですが
でもブロードウェイのことなんかよくわからないで見たにもかかわらず
彼の印象は強く残っています。
まあ、「All That Jazz」という映画の一番最後の部分で
彼はすばらしい歌を聞かせてくれていましたから
その印象もあったのかもしれません。

DVDはAnn ReinkingやBen Vereenが期間限定で特別出演をしていた時のもので
最後に「Mr. Bojangle」を彼がうたい踊るのを見るだけでちょっと涙ものなのですが・・・

DVDを見るたびにブロードウェイの劇場で
隣に座っていた黒人のお姉さんのパヒュームの香りと
華やかなダンスのシーンの中で
ちょっと前かがみの、だけど軽妙な動きをしていた彼を思い出して
ちょっと不可思議でやさしい、たとえばチキンスープのような香りのする暖かさが
体を満たしてくれるのを感じます

でも記憶は常に人に優しいわけではありません
印象にのこるもの・・・
それが悲しい思いを引き起こすこともあります

ナターシャセブンメンバーのJ氏の
傷害致死事件・・・
カントリーっぽいすごい音楽をうまれて始めて聞いたのは
多分高校生のころみたナターシャセブンのステージが初めてだったとおもうのですが
野外音楽堂の前から3番目でJ氏がフォギーマウンテン・ブレークダウンを
ひき終えたときに見せた笑顔が強く印象に残っています

その後ナターシャセブンが解散し坂庭氏が亡くなり・・・

時間という一直線の流れの中にしかれた迷路が
まるでいたずらをするようにふっと見せてくれたのが
J氏のおこした傷害致死事件に関しての新聞記事でした

学生のときには音楽系のサークルで
彼のギターやバンジョーにあこがれた人が何人もいました
彼らがその記事を見たときどんな思いをしたか・・・
また、8月には鳥取でコンサートが企画されていたようですが
そのチケットを買った方はどんな気持ちになったか・・・

傷害致死であれば
いつかは罪を償ってふたたび観客の前に戻ってこられるのでしょうが
明るい気持ちで観客を酔わせることは
もう難しいのではないかとすら
思います

ちょっとさびしい。

自分が見てきたもの
素敵なものが
時として諸刃の剣になるということでしょうか・・・

それでも
貪欲に素敵なものを見続けようという
意欲を失いたくないとは思いますが・・・

悲しさがこみ上げてくる金曜日のニュースでした

R-Club

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私のなかの関西

人の心のお天気を変えるには
たった一曲の音楽や、たった一行の言葉で十分・・・

すこし前にここに書いたかもしれないけれど
関西地方で昔
夜中の天気予報で流れていたアール・クルーのギター
インストロメンタル、曲名がやっとわかってすっきりしています。

I Can't Give You Anything But Love

提供は玉姫殿が多かったかな
琵琶湖かなんかの背景で・・・

たまたま、聴いていたAccuradioの「All That Jazz」チャンネルから
流れてきて・・・

当時両親ともまだ大阪府の箕面市に住んでおりまして・・・
帰省して、なんとなくいろんなことを話していると
テレビであの音楽が流れてきて・・・
宵っ張りの一家の一日がやっと終わったような気がした・・・

首都圏に住んでもうずいぶんになりますが
やっぱり関西に対する愛着っていうのは
なかなか抜けないですね

先日、とある関西出身の女優さんのHPで
お勧め映画の募集をしていて
私のお気に入りの映画をメールしたら
ちゃんと見てくださったみたいで、
しかも「素敵な映画だけれど別の映画の方がすき」という
映画に対するコメントをHPの記事に書き込んでいただいたことがあります
別に私に対するメッセージというわけではないのでしょうが
関西の女性がなにげにする
婉曲表現にすっとひき込まれて
しまいました

駅のうどんも関西のおいしいし・・・
若かったこともあるのでしょうが
昔、学校帰りに食べた
阪急電車の駅のうどん屋さんのきつね・・・
私のおいしいの原点になっているかも・・・

私が落語に親しんだのも
江戸落語より関西の方が先で・・・
むかし、がりがりにやせた春蝶師匠や
朝丸といってたべかご師匠の落語を
梅田などで聞いた覚えがあります
福笑師匠が平林や近日息子なんて前座話を
やっていた頃を知っているなんていうと
歳がばれますが、なんかすごく勢いがあって
妙にひかれた・・・
福笑師匠ってチューリップの財津さん(Vo)と似ていたような
イメージがあります
そうそう、なくなりましたが、小染師匠を桜井井(阪急)駅の近くで
拝見したことがあって・・・
べかご師匠もそうでしたが、あのあたりに住まわれていた
落語家の方って多かったのかもしれませんね・・・
やはり故人になりますが
枝雀師匠(当時)のうどんやもすごかった
唐辛子に真っ赤に染まったうどんが
まるで立体絵本のように彼の手の中に浮かんできて
芸のすごさを思い知ったことでした

幼いころから学校を卒業するまで
家のなかでは標準語にちかい言葉を話し
外で友人などと話すときには関西弁のイントネーションで
話していましたが、それはいまでも同じで
私はれっきとしたバイリンガル(笑)

でも、関西弁で話すとき、私の心のお天気は
照り過ぎない心地よい晴れ間の広がった青空に
恵まれます
そして、

I Can't Give You Anything But Love

を耳にするとき、どこかにすこし眠たいような
いとしいほどあたたかいような時間が流れて・・・
私はどこかで「ただいま」とつぶやいているのです

不思議なことです

芝居を見出したのは東京に来てからだし
ミュージカルに本格的にはまったのは
マンハッタンに行ってからだけれど
何かを感じる能力を身に着けたのは
関西の文化にどっぷりひたっていたころのこと・・・

もし、私の表現に対する感性になにかフィルターがかかっていたら
それは昔はいかいしたキタのにおいなのかもしれません

たまには、ぶらっと大阪の街を歩いてみたいですね・・・

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力技にも味がある

5月22日、MTV The Super Dry Live 2004を観に
いきました。代々木第一体育館も本当に久しぶり・・・
もしかしたら「米米クラブ」を観にいって以来かもしれない
そう、石井竜也が「奥様愛の劇場」を延々とやって
長いコンサートになったのを覚えています

で、昨日のコンサートは浜崎あゆみ、m-flo loves who?の日本人組に
Pe”zがシークレットゲストで登場。

浜崎あゆみはやっぱり華があり、
舞台もある種のシーンが
イメージされているように思えました。
ただ、昔ユーミンがたどった道と同じような歩き方をしているのが
ちょっと気になるところ
そういう意味ではたまに信者ばかりでない会場での
ライブというのも彼女自身には新鮮だったのかも・・・

m-flo loves whoもすばらしい出来で
日本の音楽もついにこのレベルまで来たかなんて
思わせるほど
特にPe”zとのコラボレーションに引き込まれるような
グルーブ感があって・・・
Pe”zは要注目でっせ

そうそう、その中間で出たGood Charlotteも5pcsのバンドとしては
非常にオーソドックでありながら
きちんとつぼを押さえていて、
代々木はちょっと広すぎるけれど
たとえばマンハッタンのちょっと大きめのライブハウスで
彼らを聞いたら、男の癖に虜になるかもと思わせる出来・・・

5組+シークレット1組の6組中4組を観ただけで
そのレベルの高さに圧倒され、
また日本のミュージシャンのレベルに大満足だったのです

でも、
最後の2組のステージで今までの充足感は一気に吹き飛ばされることになりました

5組目、Missy Elliott、ラップを基調にしているとはいえ
それまでの日本人達のラップとはコアに持っているパワーが根本的に違う
それは、多分リトルリーグと大リーグほどの違いにすら感じられます
単純なリズムのバリエーションに織り込まれた
変化に酔いしれ、やがて陶酔に近い興奮に観客を一気に引き込むパワー
細かく織り上げたリネンのように体全体にかぶさっていく音の波・・
体を震わせるのでなく体が震えていく感覚、
体を揺らすのではなく体が揺れていく感覚。
自分の中にある何かが共鳴していく驚きと心地よさ・・・
日本のラッパーたちからは得ることができなかったものでした

そして最後のMary J.Blige
手垢のついたような言い方だけれど
魂のこもったソウルバラード
高揚感・・・、山を越えたときにさらにやってくる高揚感・・・
尽きない歌声、心を裏打ちするような強さ・・・
曲を聴くものと曲を奏でるものという対峙の関係でなく
曲を奏でるものと曲に身を任せるものという
同じベクトルの関係に観客を導いてくれます
酔いしれるというのはこのような境地をいうのかと
納得させてくれるような至福の7曲/50分・・・

パワーが常に感動を読んでくれるわけではありません
芝居にしても、怒鳴るだけの芝居は観客を苦痛にするだけです
パワーを操るにはきちんと裏打ちすべき
資質が必要であり・・・
その差が如実にあらわれたのが昨夜のコンサートだったような気がします

もちろん、日本のすばらしいアーティストを否定するわけではなく
むしろ澄んだ思いや繊細な心の動きを見せる手腕は
彼らの方が上かもしれません

でも、すごかった。
疲れ果てるくらいに素敵な5時間のコンサートでありました

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ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット 

「歌は世につれ、世は歌につれ・・・」というのは
私がまだ物心ついてまもないころ
ロッテ歌のアルバムの司会をしていた
玉置宏の名台詞ですが
音楽と時代というのは思い出のなかで見事な相関関係を
描いているようです

「バナナが好きな人」が始まる前に、昭和40年代初頭の曲、
私にしてみれば小学生のころに耳タコになるほど
テレビから聞いた曲が流れていて
それがちゃんと自分の耳にのこっているのにびっくり
何曲かは一緒に口ずさんだり出来たり・・・
それだけで物語にたいする自分の視点が
温水洋一さん演じる子供と同じになっている

すでに本館(R-Club)の劇評にも
書いたので芝居自体のことについては書きませんが
音楽っていうのは自分の道程にを照らす街灯のように
そのときの色や形を浮かび上がらせてくれるものなのかもしれません
そういえば中井貴一みたいなおとうさんって、
けっこう現実にいたかも・・・・

時代を示す音楽といえば
最近、インターネットのダウンロードサイトで発見して
毎日気にいって聴いているのが
「中原めいこ」のTwin Best・・・
1980年から90年を彩った彼女の曲、30曲(ダウンロード料金2500円弱)を
聴いていると昔のいろんなシーンが次々とよみがえってきます

彼女の歌には明確なシーン割りと物語が構築されているものが多くて
今時代を隔てて聞いていて、まるでドラマの素敵な一場面に触れるようで・・・

中原めいこの曲として一番有名なのは「きみたちキーウィ・パパイヤ・マンゴだね」だと
思うのですが、私が一番の名曲だと思うのは
「ココナッツの片思い」という比較的初期の曲です。
この曲に歌われいる女性の心情をどう表現すればよいのでしょうか・・・
今にしておもえば時代だし、ある意味ピュアな感じすらするし・・・
で、背景のドラマもなんとなく見えるような・・・

彼女の後期の曲のなかでは「ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット」もよい曲ですね
ダーティペアのテーマソングだそうですが・・・
ちょっとチープで危ない雰囲気を本当によく表現していて・・・
ある意味彼女の才能を感じる曲です

彼女はいまNew Yorkにいるという話を聴いたことがあるのですが・・・
バブルの絶頂期からやや衰退期にかけて歌をやめてしまって
今頃どうしているのでしょうか?
もちろんプライベートな事情などもあるのでしょうが・・・

振り返って輝いて見える才能の発露が
どこかでプッチんと途切れていると
なにか気になってしまうものがあります
もし、彼女が歌い続けていたら
今、彼女のメロディーにのせて語られる言葉は
どのようなものなのだろうって・・・

それはたとえば尾崎翠が最後に書いた作品を読んだあとに訪れる
不可思議なさびしさのようなものに似ています

なんか彼女の新しい歌、聴きたいですよね・・・
いろんな意味でわがままな願いだけれど・・・

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中井貴一さんの芸力

今、青山円型劇場で上演されている
「バナナがすきな人」はちょっと贅沢なお芝居です
(詳しくは 
R-Club本館をご参照下さい。ただしネタばれありですのでご了承下さい)
なによりも中井貴一の演技に含まれるちょっとした芸の部分がすごくて
それだけでも入場料の元は十分にとれます
たとえば、バナナの叩き売りの口上、さらっと流すだけなのですが
そこにあるメリハリは彼の役柄での嘘を十分にカバーしてしまうだけの
技と気迫を持っているのです。
彼が口上を述べると舞台上には華が生まれます
かれの語りには、人の心を絡めとるなにかがある・・・

また彼は橋幸夫の歌を歌うのですが
その姿にも人をしっかりとひきつけるものがあって・・・
DCカードのたぬき・かっぱとの絡みも
彼の演技を見ていると
さもありなんと思ってしまいます

人にはいろんな芸があって
たとえば共演している酒井敏也さんには
彼の世界をうつす雰囲気や
芸があり、これもすばらしいわけですが
中井貴一さんの演技にはさらに芸を超えてはじけた何かがあるような気がします
それは酒井さんが劣っているということではなく色が違うという意味で・・・。
単純なストレートプレイとしての演技では酒井さんのすごさというか
劇中の言葉を借りれば超一流であることを
今回十分に再認識させられたのですが・・・
酒井さんの演技がゆっくりとつつみこむように観客を取り込んでいくのに対して
中井さんの演技はまっすぐに観客の興味を自分にもってくる力というか
バンテリンのような即効性がある・・・

共演のいしのようこさんは逆のパワーが潜んでいて
でも酒井さんとすこし違ったりします
押さえ気味の演技の中に含まれる
彼女自身の内面に関する表現のようなものが
カプセルのように観客にとりこまれて
次のシーンでカプセルが溶けて大きく花開いていくような感じ・・・
彼女について観劇前には
志村けんとコントの演技をしているすがたしか思い浮かべられなくて
けっこう大きな役をもらっていることに驚きもしたのですが
終わってみれば演技力にたいしてはそれでも役不足というか
基本的には内面にあるものが絞らなくてもきちんと出せる人だと感じました

いずれにしても、何かで人をきちんとひきつける演技というのは
結構難しいとおもうし、
それだけに演劇ではそういう役者が集まると
時々とんでもなく贅沢なものができるということでしょうか・・・
(作者や演出に恵まれないとそれでもこけるのが
また演劇の面白いところではあるのですが・・・)

中井貴一さんをはじめ名のとおった人間というのは
やっぱりすごいものを持っているもんだと
あたりまえの関心をしたことでした


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チャイニーズスープ

いまや音楽界の大御所となりつつある松任谷由実さんが
まだ荒井由実さんだったころの名曲に
「チャイニーズスープ」というのがあります。

椅子に座って爪をたて・・・♪

いまでもたまにFMなどでかかっているのですが
彼女独特の声がラジオから流れてくるたびに
私はなぜかちょっとものうい平日の午後を思い出します
そして、たおやかな気持ちがゆっくりと
心を満たしていくのです

時々考えるのですが
人のやすらぎってどこからくるのでしょうか?
ただぼおっとしている時間にやすらぎがあるとは限らないとは
けっこう昔から気づいてはいたのですが
それでは自らにやすらぎをもたらす要素というのがなにかというと
どうも自分でも定義ができません
まあやすらぎに至るための方程式がわかってしまうと
常にやすらぎのなかに身をおきっぱなしにして
何かに感動するということができなくなってしまうような
気もするのですが・・・

ただ、歳をかさねると想いが満ちるためのいろんな
トリガーが生まれてくるのもまた事実で・・・
変わったところでは
少なくとも数年前まで読売テレビ(関西)の夜中の天気予報にかかっていた
アール・クルーの曲を聴くと(今でもかかっているかもしれないけれど)
すっと透明でなつかしいせつなさに襲われたり
スコットジョップリンの「Solace」という曲を聴くと
夏の夕暮れ時、家路につくやすらぎを感じたり・・・
多分自分しか知らないのに自分にはもう見ることの出来ない
いろんな体験が、なにかのご褒美がわりに
私にちょっとした幻を与えてくれているのかもしれません

芝居の中で、観客にある種の感情をあたえるための
テクニックにも、人が共通して持っている
ある種のトリガーを応用しているものがたくさんあります
そもそも効果音やBGMなんてやつは
一番基本的なものなのかもしれませんね
昔第三舞台は音楽を本当にうまく使っていました
1991年だったかの「朝日のような夕日をつれて」に
ザ・ピーナッツのRemix恋のフーガが出てきたような
覚えがあるのですが・・・
あれなんか震えがくるようだった記憶があります

人の心っていうのは実は真っ白いスクリーンのような
物なのかもしれません
そこに映されたさまざまなもの、映像や音、光、もろもろ・・・
それを見ている観客の自分がいて・・・
わがままな観客は天から与えられたものでは満足できずに
まるで幻覚を楽しむように、虚構すら求め
劇場なんていうところにまで足を踏み入れる

鞘が私の心なら豆は別れた男達・・・♪

やすらぎとは案外自らが眺めるスクリーンに
心地よいものが映っている状態なのかもしれませんね

うーーーん、ちょっと支離滅裂だけれど
なんかそんな気がする

ま、人の心っていうのはチャイニーズスープのように
ちょっとごった煮っぽくて、
あったかくて味わいの深いものでなければ
楽しくないですものね・・・
心のスクリーンに映るものは
少ないより多いに越したことはないのです

ところで支離滅裂ついでに
荒井由実について私の歳がばれるようなお話・・・
私が荒井由実を一番最初に見たのは
大学の一回生のときだったと思うのですが
当時の彼女は「恋のスーパーパラシューター」なんて曲を
ステージのつかみに使っていて真っ赤なジャンプスーツを着て
ステージに出ていました。
当時はまだ、フォークソングなどというものが全盛の時代で
彼女、(しかもなんとかフェスティバルのトリではなく1番目のステージ・・・
言ってみればまだ前座の頃)他のバンドたちから見ても浮いていましたね
ただ、「ルージュの伝言」を聞いたとき
ふっとフォークソングの時代は終わったんだなって思ったのを
鮮明に記憶しています
心って実は自分に対しても正直だと現実を凌駕してしまう

それまで自分で押さえつけていた自分の心が
ひそかな造反をして
自分が見るものや聞くものに正直になることが素敵なことだと気が付く
一番最初のきっかけでありました

長文御免

お芝居の記録
R-Club 本館


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思い出す楽しさ

連休中に昔から録りためたビデオの整理をはじめたのですが
中をチェックするたびについつい見入ってしまって進まないこと・・・
映画を何本もまるごと見てしまったりして・・・
部屋の一角には整理しきれなかったビデオがまだ雑然と
詰まれたまま・・・
こまったものです

連休中に見た映画で一番感動したのは
(一度見ているはずなのにこういう言い方も変だけれど・・)
「眺めのよい部屋」でしょうか・・・
芝居でもそうなのですが、骨格をしっかり作ってある物語というのは
淡々と進んでいるようでも、心の中にしっかりと感動を
蓄積していくような気がします
昔見ているので、次のシーンに感動した自分を
思い出すたのしさのようなものもあって・・・
紅茶を飲みながら飽きることなく見ていました

「Singing in the rain」もよかった
雨の中で踊るシーンが有名ですが
その他にもちょっと心に残るシーンがてんこ盛り・・・
古い映画ですが、みているだけで
わくわくするシーン一杯です

感動の記憶は形が風化しても
昔見たシーンのトリガーに触れるだけで
芋蔓式にいろんな想いが自らの心のなかに再現されて・・・
ほんの少しの苛立ちのあとに
淡い幸せがあとからやってきます

やっぱり昔の映画ビデオには
なにか過ぎ去った素敵な時間のかおりが
封じ込められているような気がしてなりません
芝居もおんなじなのですが・・
(ビデオで見る野田秀樹の「売り言葉」・・・とても素敵な舞台でございました)

いずれにしても、ビデオの山・・・
がんばって整理を続けなければと
ちょっと反省です


R-Club

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ふた昔前

ケラリーノ・サンドロヴィッチ監督による映画、「1984」は個人的にけっこう
お気に入りの映画なのですが、彼の作品には西暦をそのままタイトルに
したものがけっこうあります。

連休中に押入れを整理していてパンフレットが出てきた
「1979」なんかもそのひとつ
ナイロン100℃の3rdセッションにあたり
1994年の上演ということなので、今年から見てちょうど一昔前の
お芝居ということになります。
出演者も結構豪華で、西村雅彦や梶原善、それから亡くなった
伊藤俊人などの元東京サンシャインボーイズ組や
松野有里巳、宮前真樹、今井佐知子などのアイドル組も
出ておりまして、今から思えばけっこう豪華なステージでした
そうそう、彼女達がアイドル振りで一曲歌うシーンがあって
ある種の迫力に引き込まれた記憶がはっきりと残っています
なにかで飯を食っていた人間のすることはやっぱりすごいなんて
いたく感心していた・・・

このパンフレットには今ではあまりお目にかかれないような情報がけっこうあって・・・
たとえばケラさんの本名が阪急電鉄の創始者と同姓同名(読み方はちがうかも)
であることや犬山犬子さんの本名とか生年月日なども・・・
ケラさんと今江冬子さんがほとんど同い年だって(学年はケラさんの方がひとつ上)
いうのも、いまさらではありますが、はじめて気が付きました
ケラさんが山羊座だっていうのもちょっと意外な感じ・・・
そうそう、いまや名女優の風格が出てきた
松永玲子さんも出演されているのですが、
当時はミナミレイコというお名前だったのですね・・・

ま、別に役者の過去をバラすというお話ではなく
昔から見た昔という2重構造のお話をしたかったのですが・・・
あの芝居から見た昔っていう2段階の時間差は
ときどき私の時間間隔を狂わせます
遠い昔がすこし近くに見えたりするのです
それは、きっとこの芝居が上演された1994年が
自分にとって、記憶の踊り場のようになっていることも
一因だとは思うのですが・・・
時代をズームで眺めたような感触が
パンフレットを見ると湧き上がってきます

いずれにしても昔のパンフレットには
お宝がいっぱいです
そんな時間に生きていた自分がちょっとだけ
いとしく思えてきました
それと、たまに部屋の大掃除というのも
自分をリフレッシュさせてくれます
記憶のトリガーが両手に抱えきれないくらいに現れて
まるで鏡の奥を覗き込んだような感覚がよみがえってきます

昔のそのもうひとつ昔、ふた昔前・・・

見方を変えると日頃いかに掃除をしないで
だらしないかを露呈しているというか
ちょっと恥を晒しているようなものでもあるのですが・・・
うむ・・・


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On Your Toes

もう昨日になりますが
五反田に「On Your Toes」を見に行ってきました

Adam Cooperさんはうわさにたがわずすごい方で
本職というか一番キャリアの長いバレエの領域のみならず
タップや歌唱、台詞も無難にこなし
その才能のすごさを見せつけていただきました

それこそフレッドアステアばりのタップダンスが
生で見れて
おまけにAdam Cooperのバレエが生で見れるのだから
大満足なのですが、同時にBroadwayやWest Endで
作られるミュージカルがいかにすごいかも
このミュージカルとの比較で悟ったことでした
そうそう、Salah Wilderというバレエダンサーの
安定感はすごかったなぁ・・・
ロイヤルバレエのプリンシプルだそうですが
見るものに安心感を与えるあの安定感には
思わず魅入られてしまいました

バレエやダンスもよかったけれど
歌がまたよくてね・・・
Richard Rogersの曲の美しさを余すところ泣くみたいな感じで・・・
彼は「ドレミの歌」や「Shall We Dance?」を作った方ですが
それだけではなくミュージカル全体のトーンを美しく染め上げるような
曲作りをされた方のようで・・・
お洒落でちょっと心を打つような曲が次から次へと現れて・・・
すばらしかった


でも、それでも、この作品とたとえばFosseなどを比べると
Fosseの方が上に感じてしまうのはなぜでしょうか?

なんかBroadwayで最近かかっている作品というのは
手練手管を駆使しているというか・・・
なにが違うのかちょっと考え込んでしまいました

「On your toes」の詳しい感想などは

R-Clubをご参照くださいね

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ミルフィーユを召し上がれ

連休ということで、ちょっと時間ができたので
髪を切りにいって、パチンコをして・・・
で、イエローキャブのお姉さま方に貢いだ以上の金額を
横山やすし師匠にいただいて・・・
で、おまけにPS2版の「ドラゴンクエストV」まで頂戴いたしました。
パチンコを知らない方には何のことかさっぱりわからないかもしれませんが
世の中のある部分は間違いなくこんな風に動いています
自分が毎日見ている東京は自分の東京でしかなく
東京はこんな風にひろいのです

たとえば、時々怖くなるのですが
このようなBlogのページを見たり書いたりしている方が
東京にはどれだけいらっしゃることか・・・
窓の外をながめて物理的に見ることはできなくても
自分の見えない東京が
それだけおおっぴらに景色の内側に息づいているのです

鴻上尚史が「ピルグリム」にドラゴンクエストなどの
RPGを取り込み、
伝言ダイヤルといった当時の新しいコミュニケーションが
パラレルワールドのように東京に広がっているのを見せてから
まだ10年ほどしかたっていないのに
ポケベルから携帯電話、パソコン通信からWebと
まるでポップコーンがはじけるように広がった
新しい舌触りのコミュニケーションは
パラレルワールドといった3次元の概念を
はるかに凌駕してしまったようなきがします

でも、もっと冷静に考えると
その舌触りは材料が変わったわけではなく
調理法がかわっただけのことかもしれません
一方で調理法が変わったことで
材料の価値までが根本からかわってしまったことも
また事実なのですが・・・

PS版の「ドラゴンクエストV」は、スーパーファミコンから
多少の変化はあるものの
基本の部分はなにもかわらず
相変わらず普遍的なストーリーを内包することにより
人をひきつけて話さない物語を
プレイヤーに与え続けてくれます
しかしゲームの記憶媒体はチップからDVDに変わり
画像ははるかに美しく訪れる場所や登場人物のイメージまで
変えてしまいました

結局は
それが時代というものなのかもしれません
ただ、窓から見る景色からはどうやっても見ることの出来ない
新しいテイストの神経細胞のようなものが
調理法のバリエーションの分だけ広がったという
それだけのこと
小麦粉を一枚のパンにするのではなく
うすい生地に伸ばして焼いて
幾重にもかさねて
ミルフィーユのようにして
食べるのが今様ということなのかもしれません

鴻上さんは
パンを薄く切ってサンドイッチをつくるところまで
気が付いたのだと思います
ただ、同じ小麦粉でミルフィーユを焼くと言う発想がなく
パンをもっと薄くしてダグウットサンドを作ろうとしたところに
最近の彼の作品が見せる
根本的な部分での破綻の遠因があるような気がします

ま、世の中は大型連休で
街にはちょっと人が少なくて
私も旅に出て、外側への旅にではなく、内側への旅に出て
この場所、首都圏に、
パラレルに流れる時間を
ミルフィーユを楽しむようにほおばって・・・・

ただねぇ・・・
私は連休中にドラクエの旅を終えることができるのでしょうか・・・
ちょっと不安

R-CLUB

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